【九州編】ラジウム温泉特集!湯治にも人気の施設をご紹介
2024-05-22

ラジウム温泉は、新陳代謝を上げて免疫力を高め、湯治にも向いているため、近年注目されています。「湯治」というと長期間滞在して療養するイメージがあるのではないしょうか。しかし、最近は「現代湯治」「プチ湯治」とよばれる、体調を整える目的の湯治も人気です。
今回は、九州のラジウム温泉について紹介します。九州といえば、別府温泉や黒川温泉をはじめ、日本有数の温泉地ですが、じつはラジウム温泉も各県にあります。この記事では、九州エリアの人気のラジウム温泉をご紹介します。九州でラジウム温泉を探している方、湯治を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
ラジウム温泉とは?

では、ラジウム温泉とはどのような温泉なのでしょうか。名前を聞いたことはあっても、詳しくわからない方も多いでしょう。
ここからはラジウム温泉とはどのような温泉なのか、定義について解説します。「ラジウム温泉とラドン温泉の違いは?」という素朴な疑問についてもお答えします。
ラジウム温泉の定義
ラジウム温泉は「放射能泉」とよばれる泉質の温泉で、温泉が湧く過程でラジウム鉱石が温泉に溶け出すことによって作られます。ラジウムが分解すると、ラドンという弱い放射性物質が発生します。これが放射能泉とよばれる由来です。
では、ラジウム温泉の定義はどのようなものなのでしょうか。放射能泉は、温泉法で以下のように定義されています。
- 地中からゆう出する温水、鉱水などで、その温度が摂氏25度以上
- 温泉水1kg中にラドンとして20(百億分の1キュリー単位)以上、もしくは温泉水1kg中にラジウム塩として1億分の1mg以上含む
ラジウム温泉は湯治にもおすすめです。温泉法では「療養泉」とされる、療養に役立つ泉質を持つ温泉についても以下のように定義されています。
療養泉(放射能泉)
温泉のうち、温泉水1kg中にラドン30(百億分の1キュリー単位)=111Bq以上(8.25マッヘ単位以上)を含む
(参照)温泉の定義|環境省
ラジウム温泉とラドン温泉の違い
ラジウム温泉は、温泉水にラジウム鉱石が溶け出してできる天然温泉です。ラドン温泉はラドンガスを人工的に溶かして作っています。
ラジウム鉱石からはラドンガス、トロンガスも発生するため、天然のラジウム温泉にはラジウム、ラドン、トロンなどラドン以外の放射能も含まれます。ラドン温泉は、ラドン発生装置で人工的にラドンを発生させているため、含まれているのはラドンのみです。
ラジウム温泉の効能

では、ラジウム温泉にはどのような効能があるのでしょうか。ラジウム温泉の適応症や、放射能泉のホルミシス効果について説明します。
期待される効果・効能
ラジウム温泉の適応症とされているものに以下があります。
浴用の適応症 | 飲用の適応症 | 吸入療法の適応症 |
リウマチ性疾患痛風および尿酸素質動脈硬化症高血圧症慢性肝・胆道疾患外傷後遺症 | 痛風および尿酸素質リウマチ性疾患慢性消化器疾患慢性肝・胆道疾患糖尿病 | 痛風および尿酸素質リウマチ性疾患慢性気管支炎気管支喘息 |
(引用)日本の温泉と放射線|堀内公子|日本放射線技術学会雑誌第57巻第12号
他にも、気管支炎、肺気腫、肩こり、自律神経失調、冷え性、アトピー性皮膚炎など、ラジウム温泉によって様々な適応症があります。
ラジウム温泉のホルミシス効果
「ホルミシス(Hormesis)」は「刺激する」という意味のギリシャ語です。量によっては体に有害になるものであっても、少量だと人体に良い影響をもたらす刺激になるという考えです。放射能泉が体に良いといわれている理由も、このホルミシス効果によるものであると考えられています。
放射能は体に悪いものというイメージをお持ちの方も多いとは思いますが、わずかな放射能は常に私たちの周りに存在しています。そして、ラジウム温泉の微量の放射能に触れることにより、体に良い刺激をもたらしているのです。
ラジウム温泉によるホルミシス効果
- 免疫機能の活性化
- 新陳代謝の向上
- 活性酸素の低下
このホルミシス効果が、老化・がん・痛み・自律神経・皮膚症状など、様々な症状にラジウム温泉がよいとされる理由です。
ラジウム温泉は危険なのか?

ラジウム温泉の放射線は、体に影響が出るような高用量ではないため、被爆による体への影響は心配ないといわれています。また、ラドンの生物学的半減率*は短く、健康に悪影響を及ぼす可能性が少ないと考えられています。
生物学的半減期*:体内に取り込まれた放射性物質の量が半分になるまでの時間
(参照)放射能泉の温泉医学的効果|矢野一行|日温気物医誌第77巻2号|2014年2月
九州は温泉の宝庫

みなさんご存知の通り、九州は温泉の宝庫です。しかし、ラジウム温泉というイメージはあまり湧かないかもしれません。数は多くありませんが、ラジウム温泉は九州にもあります。
ラジウム温泉ができるためには、ラジウムを含有する花崗岩が必要です。そのため、花崗岩の分布されている地域と、放射能泉が多い地域は一致しています。
とくに、西日本には花崗岩が多く分布しており、放射能泉の数も多くあります。九州を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
(参照)日本の温泉と放射線|堀内公子|日本放射線技術学会雑誌第57巻第12号
九州で湯治にも使えるおすすめのラジウム温泉6選

ここからは湯治にもおすすめの九州でおすすめのラジウム温泉を紹介します。
基山ラジウム温泉(佐賀)

出典画像:温泉の歴史ジャパン
基山ラジウム温泉は佐賀県にある、70年以上の歴史を持つラジウム温泉です。法泉寺というお寺の敷地内にあり「弘法大師のお預けの薬湯」ともよばれています。地元の方々や温泉通に好まれています。
日帰り入浴施設のため、他に宿泊施設を利用する必要はありますが、入浴料金もリーズナブルで湯治にも良いでしょう。飲泉も可能なサラサラとしたぬる湯が特徴です。
基本情報
所在地:佐賀県三養基郡基山町小倉207
電話番号:0942-92-2102
アクセス:JR鹿児島本線基山駅徒歩7分。長崎道鳥栖IC15分
入浴時間:9時~20時
料金:小人200円、大人400円
定休日:月曜日
駐車場:有
コインロッカー:有(無料)
ホームページ:https://www.town.kiyama.lg.jp/kankou/kiji003650/index.html
温泉情報
泉質:単純放射能泉(中性冷鉱泉)
効能:慢性関節リウマチ、慢性筋肉リウマチ、神経炎、痛風、尿酸素質、尿酸結石、外傷性後遺症、殊に癖痕による疼痛、動脈硬化症、慢性胃カタル、貧血、老衰、慢性皮膚病
伊川温泉こうの湯(福岡)

出典画像:こうの湯温泉(伊川温泉)
伊川温泉こうの湯は、九州一のラドン含有量を誇るラジウム温泉です。大型駐車場を完備しており、車でも行きやすくなっています。うたせ湯・電気風呂・気泡風呂・蒸し風呂・ジェット風呂など、お風呂の種類が多いのも特徴です。
ラドン水は浴用や飲用に販売もしており(10リットル100円)、自宅でも温泉水を楽しめます。レトロな館内は食事処や休憩所も完備しており、日帰り入浴でも十分くつろげますし、宿泊も可能です。
基本情報
所在地:福岡県飯塚市伊川82-33
電話番号:0948-28-4126
アクセス:JR新飯塚駅からタクシーで15分、バス20分。九州自動車道八幡ICより国道200・201号経由、八木山峠方面へ13km
料金:大人720円、子ども360円、3歳以下無料、家族風呂
1時間300円(延長30分毎に300円)
駐車場:100台
ホームページ:https://kankou-iizuka.jp/topic_174/
温泉情報
泉質:単純放射能泉(低張性中性冷鉱泉)
適応症:(泉浴用)リウマチ・痛風・動脈硬化・慢性肝・アトピー・外傷後遺症・胆道疾患
(飲用)痛風・慢性消化器病・慢性胆嚢炎・胆石症・神経痛・筋肉痛・関節痛
熊の川温泉ちどりの湯(佐賀)

出典画像:熊の川温泉ちどりの湯
熊の川温泉ちどりの湯は、高台の露天風呂が人気の温泉です。サウナやバリアフリー対応の家族風呂もあり、老若男女楽しめます。
飲泉も可能で、温泉水20リットルが100円で購入できる「温泉スタンド」があります。宿泊施設はありませんが、キャンピングカーや車で車中泊ができる施設が併設されています。
基本情報
所在地:佐賀県佐賀市富士町大字上熊川204-8
電話番号:0952-64-2388
アクセス:JR佐賀駅バスセンターより熊の川温泉前バス停まで約40分、バス停より徒歩分。長崎道佐賀大和ICよりR323経由、熊の川温泉方面へ10分。
入浴時間:10時~21時
料金:大人550円、子ども310円
定休日:毎月第三木曜日(祝日の場合は翌日)
駐車場:80台(無料)
ホームページ:https://www.fuji-spa.com/onsen/kumanokawa/tidorinoyu/
温泉情報
泉質:単純弱放射能泉(低張性アルカリ性温泉)
効能:皮膚病・関節痛・痛風・高血圧・糖尿病
菊池グランドホテル(熊本)

出典画像:菊池グランドホテル
菊池グランドホテルは、熊本県の阿蘇火山帯の豊富な湯量を誇る菊池温泉にあり、菊池温泉で唯一のラジウム温泉です。pH9.1のアルカリ泉質は美容液のような湯触りで女性にも大変人気です。
お風呂付きの客室は全て源泉かけ流しとなっており、ゆっくりと温泉を満喫することができます。
基本情報
所在地:熊本県菊池市隈府1144-2
電話番号:0968-25-3111
アクセス:JR熊本駅よりバスで1時間30分、市民広場前下車、徒歩7分。植木インターより車で約25分。菊水インターより車で40分。
駐車場:あり(大型7台、普通車等100台)
送迎バス:あり(2台)
ホームページ:https://www.kikuchi-grandhotel.jp/access.html
温泉情報
泉質:アルカリ性単純温泉
適応症:神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・打ち身・慢性消化器病・痔疾・冷え性・疲労回復・病後回復期・健康増進
松浦シティホテル(長崎)

出典画像:松浦シティホテル
長崎県にある松浦シティホテルは、福岡市からも約1時間半のアクセスの良いホテルです。ビジネスや観光、宴会や法事などにも利用でき、ラジウム温泉も堪能できます。
松浦シティホテルのラジウム温泉、まつらの湯は立ち寄り湯の利用も500円で可能です。開放的な雰囲気やジャパニーズモダンテイストの庭園など、癒しの空間を演出しています。
基本情報
所在地:長崎県松浦市志佐町浦免1782-1
電話番号:0956-72-5000
アクセス:松浦駅より徒歩7分。福岡~唐津道~唐津伊万里道(西九州道)経由(約1時間10分)
駐車場:50台(無料・予約不要)
ホームページ:https://matsuura-cityhotel.com/facility/spa/
温泉情報
泉質:単純放射能泉
効能:疲労回復、健康増進、神経痛、筋肉痛、関節痛、婦人病、胃腸病、冷え性、皮膚病
高隈ラジウム猿ヶ城温泉(鹿児島)

出典画像:高隈ラジウム猿ヶ城温泉
高隈山系の放射性鉱物から生じた湧き水には、非常に多くのラジウム沈殿物とラドンが含有されています。この天然ラドンが豊富に含まれたアルカリ飲料水も販売されており人気です。
基本情報
所在地:鹿児島県垂水市高城1374
電話番号:0994-32-0818
アクセス:鹿児島交通、垂水~内ノ野線、内ノ野バス停下車すぐ。新垂水港から車で5分。
入浴時間:10時~17時
定休日:水曜日
料金:大人500円、子ども300円
駐車場:30台
ホームページ:https://takakuma-rajiumu.crayonsite.com/
温泉情報
泉質:単純放射能泉
適応症:痛風・動脈硬化・慢性消化器病など
ラジウム温泉で湯治する際の注意点

ラジウム温泉の効能にある神経痛や後遺症、アトピーなどは長年患っている方も多いので「湯治で良くなったら」と思うでしょう。
しかし、放射能泉に限らず、温泉は血行増進や発汗などの効果があるため、入浴を控えておくべき状態もあります。持病がある方はまず医師に相談してから湯治をおこなうようにしましょう。
温泉浴を避けるべきとされる病状
- 病気の活動期(とくに発熱があるとき)
- 活動性の結核
- 進行した悪性腫瘍
- 高度な貧血
- 体の衰弱が著しい場合
- 重い心臓や肺、腎臓の病気がある方
- 消化管出血もしくは目に見える出血があるとき
- 慢性気管支炎で発熱や呼吸苦があるとき
- 安定した狭心症でも胸痛頻度が増えた場合
入浴するタイミングに気をつける
温泉地に行くと、美味しい食事を堪能して、ちょっと一杯飲んでからお風呂に入りたくなってしまうかもしれません。しかし、お腹いっぱいの状態で入浴すると、消化に必要な血流が全身に巡ってしまい、胃もたれになることがあります。食事の直後の入浴は避けましょう。
また、飲酒後の入浴も血圧の急激な変動によるめまいやふらつきから、転倒やケガなどの思わぬ事故に繋がる可能性があるため控えてください。
入浴前後の水分補給をおこなう
温泉には、血行促進や発汗を促す作用があります。通常の入浴よりも脱水になりやすくなりますので、事前に水分を補給しておくことが大切です。
水分は入浴15~30分前を目安にコップ1~2杯程度摂取するようにしましょう。成人が15分間入浴すると、約800mlの水分が体内から失われるというデータがあります。温泉から出た後もしっかりと水分補給することが大切です。
参照:入浴後の水分補給効果、糖電解質飲料と水の比較|大塚製薬
湯あたりの対処法
湯治のように複数回、長期間温泉に入ると体調不良が起こることがあります。これを湯あたりといいます。湯あたりを起こしやすくする原因として、慣れていないお湯に長時間、複数回入ったり、毎日連続で入ったりすることが挙げられます。
とくに放射能泉は効果が高い分、湯あたりを起こしやすいといわれており、注意が必要です。初日から無理はせず少しずつ体を慣らしていくようにしましょう。
まとめ
今回は九州のラジウム温泉を紹介しました。ラジウム温泉に入浴する際は、温泉の適切な入浴方法を理解してラジウム浴を楽しんでください。
九州の豊かな自然と美味しい食事とともに、週末や連休を利用してラジウム温泉で「現代湯治」や「プチ湯治」を体験してみませんか。