ラドンって危険なの?健康への影響や安全性についてわかりやすく解説
2025-08-08

「ラドンって本当に危険なの?」「温泉や自宅での被ばくは大丈夫なの?」
そんな不安をお持ちではありませんか?
じつは、ラドンは自然界に存在する放射性ガスで、濃度や曝露時間によって健康への影響が変わります。正しい知識を持つことで、温泉や自宅で安心して取り入れることができます。
この記事では、ラドンの性質や健康リスク、被ばくによる影響などについてわかりやすく解説します。低濃度ラドンで期待される効果や、ラドン温泉を利用する際の注意点についても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ラドンとは

ラドンとは、自然界に存在する無色・無臭の放射性希ガスです。ラジウムが崩壊する過程で生成され、空気中や地下水などに含まれます。
長期間・高濃度の吸入は肺がんのリスクを増加させるといわれていますが、低濃度のラドンは温泉療法で利用されることもあります。そのため、効果と危険性を正しく理解することが重要です。
ラドンの基本的な性質
ラドンは原子番号86の希ガスで、常温常圧では気体として存在します。無色透明で匂いや味もなく、目視や嗅覚では感知できません。半減期は約3.8日と短いことが特徴です。
物理的・化学的に安定しているため、化学反応はほぼ起こらず、空気や水に溶け込みやすい性質を持ちます。
自然界でのラドンの発生源
ラドンは、花崗岩や火山性の地層に多く含まれ、そこから地表や地下水へ放出されます。地下水や温泉中に溶け込んだラドンは、湯気や気泡として空気中に拡散し、入浴や吸入によって体内に取り込まれます。
しかし、空気中に含まれるラドンによる被ばくは日常生活を送るうえで気にするほどのものではありません。
高濃度ラドンがもたらす健康リスク

高濃度のラドンに長期間さらされることは、健康リスクが高いと科学的に指摘されています。 ラドンは無色無臭で自覚症状がないまま体内に吸入されてしまうため、注意しなければなりません。
被ばくの影響は曝露量や期間によって異なり、短期間で強い影響を与える急性障害と、長期的に健康に影響を及ぼす晩発性障害に分類されます。
ここでは、高濃度のラドンがもたらす健康リスクを見ていきましょう。
急性障害
急性障害とは、短期間に大量の放射線を浴びたことで起こる健康被害のことです。ラドンによる急性障害は、一般的な生活環境ではほとんど起こりませんが、換気のない閉鎖空間や高濃度の鉱山作業環境などでは注意が必要です。急性の症状としては、以下のものが知られています。
- 全身脱力
- 吐き気
- 嘔吐
- 脱毛
- 口内炎
- 造血障害
- 消化管障害
- 中枢神経障害
高線量のα線が肺や気道の粘膜細胞を傷つけ、炎症や組織障害を引き起こすことが原因です。これらの症状は短期間で発現するため、異常を感じた際は直ちに曝露源から離れ、医療機関で診察を受けてください。
晩発性障害
晩発性障害とは、被ばくから数年~数十年後にあらわれる健康被害のことです。ラドン曝露では、特に肺がんや白血病などの発がんリスクが増加することが知られています。α線によるDNA損傷は長期間にわたり細胞の遺伝情報を変化させ、がん化を引き起こすのです。
また、放射線の影響は累積的であり、長期にわたって曝露が続くと健康被害のリスクが高まります。職業的にラドンにさらされる鉱山労働者や地下施設の作業者はもちろん、気密性の高い住宅や建物でも条件によっては換気不足によって濃度が上昇する場合があります。
なお、ラドンによる肺がんのリスクは、高濃度のラドンを数十年吸い続けることで上昇します。そのため、ラドン温泉を含め、日常生活での被ばくが問題となることはありません。
低濃度ラドンで期待される効果

ラドンは高濃度では健康リスクがある一方、低濃度であればホルミシス効果と呼ばれる生体反応が期待されます。ホルミシス効果とは、微量の放射線刺激が細胞修復や免疫活性を促す現象のことです。
ラドン温泉やラジウム温泉は、この低濃度の曝露を利用して健康増進を図っています。ただし、効果の感じ方には個人差があり、すべての方に同様の作用があらわれるわけではありません。ここでは、ホルミシス効果により得られる代表的な作用を紹介します。
血液をきれいにする
低濃度のラドン曝露により、血液循環の促進や酸化ストレスの軽減が期待できるとされています。
微量の放射線が体内の抗酸化酵素を活性化し、過剰な活性酸素の除去を助け、血液の質を改善するのです。これにより血流がスムーズになり、手足の先まで酸素や栄養が届きやすくなります。
ラドン温泉では、入浴により体温が上昇し、血管拡張作用が得られるため、相乗効果によりさらに効果を実感しやすくなるでしょう。
身体の不調の改善に役立つ
慢性的な疲労感や肩こり、冷え性などの症状は、自律神経や血行不良と関係しています。低濃度のラドン曝露は、適度な刺激によって自律神経のバランスを整え、代謝を促進することが可能です。
温泉入浴では、温熱効果、水圧効果、浮力効果が加わり、筋肉の緊張緩和やリラクゼーションが得られます。また、軽度の炎症を鎮める働きも報告されており、関節痛や神経痛などの改善に役立つ可能性もあります。
疾病の症状緩和に有効
一部の研究では、低濃度のラドン曝露がリウマチ、喘息、アトピー性皮膚炎などの症状緩和に有効だと報告されています。これは、免疫系の調節作用や抗炎症効果が関与しているためです。
また、温泉療法と組み合わせることで、疼痛軽減や運動機能の改善が見られるケースもあります。ただし、ラドンによる治療効果は医学的に完全に確立されたものではありません。持病の治療をおこなっている方は、主治医の判断を仰ぎながら安全にラドンを活用しましょう。
ラドン温泉の危険性は?

ラドン温泉は、自然界に存在する放射性希ガスであるラドンを含んだ温泉です。高濃度のラドンは健康リスクがありますが、日本国内のラドン温泉に含まれる濃度では、特に問題はありません。
一般的な入浴や吸入による被ばく量は、健康に悪影響を及ぼす水準を大きく下回ります。そのため、適切な利用方法を守れば、危険性を心配せずに温泉を楽しむことが可能です。ただし、妊娠中の方や重篤な持病がある方は、医師に相談してから利用してください。
ラドン温泉に危険性はない
日本のラドン温泉では、含有するラドン濃度や放射能量が厳格に管理されています。温泉水や湯気に含まれるラドンは、入浴中に皮膚や呼吸から取り込まれますが、その量はごく微量で、国際放射線防護委員会が定める一般公衆の年間線量限度を大きく下回ります。
また、入浴時間や回数が適切であれば、健康への有害な影響は確認されていません。むしろ、低濃度のラドン曝露による血行促進や代謝改善などの効果を目的に利用される場合が多く、安全性の面からも安心して利用できるといえます。
ラドン温泉の被ばく量と日常生活での被ばく量
ラドン温泉での被ばく量は、最高濃度の施設であっても毎日1時間、365日入浴した場合でも年間約0.4ミリシーベルト程度とされています。これは、国際的な放射線防護基準から見ても極めて低い数値です。
一方、人間は通常の生活環境でも年間約2.4ミリシーベルトの自然放射線を受けています。健康に影響を及ぼす被ばく量は短時間で約200シーベルトとされているため、ラドン温泉による健康への影響はほとんどないと考えられます。
安全にラドンの効能を得られる人気の温泉5選

ラドン温泉は、適切な利用方法を守れば、安全にその効果を得られる温泉として古くから親しまれています。日本各地にはラドンを含む温泉が点在し、それぞれが独自の泉質や歴史を持っていることが特徴です。
いずれも放射線量は法的基準内に収まっており、日常生活で受ける自然放射線量と比較しても大きな差はありません。ここでは、国内でも特に知名度が高く、実績のある5つの温泉地を紹介します。
鳥取県 三朝温泉
三朝温泉は、世界有数の高濃度ラドン泉として知られ、その歴史は850年以上にのぼります。名前の由来は「三たび朝を迎えると元気になる」という言い伝えで、古くから湯治の場として人々に愛されてきました。
住所 | 鳥取県東伯郡三朝町三朝 |
電話番号 | 0858-43-0431 |
サイトのURL | https://misasaonsen.jp/ |
新潟県 村杉温泉
村杉温泉は、新潟最古の温泉地であり、開湯から1,200年の歴史を持つ名湯です。呼吸器系疾患や自律神経の調整に効果が期待できます。温泉街には飲泉所も整備され、内側からも温泉成分を取り入れることが可能です。
住所 | 新潟県阿賀野市村杉4632-8 |
電話番号 | 0250-66-2111 |
サイトのURL | https://murasugionsen.jp/ |
秋田県 玉川温泉
玉川温泉は、強酸性泉と天然ラジウム鉱石による岩盤浴が有名で、全国的にも湯治客の聖地と呼ばれる温泉です。源泉のpHは約1.2という非常に強い酸性で、殺菌力が高く皮膚疾患や慢性病の改善が期待されます。全国から、症状改善や体力回復を目的とする利用者が多く訪れています。
住所 | 秋田県仙北市田沢湖玉川渋黒沢 |
電話番号 | 0187-58-3000 |
サイトのURL | https://www.tamagawa-onsen.jp/ |
愛知県 猿投温泉
猿投温泉は、「医者がすすめる奇跡の温泉」に東海三県で唯一選ばれた温泉です。また、愛知県で初めて飲泉許可を得た温泉としても知られています。そのため、温泉成分を体の内側から取り込むことが可能です。施設は自然に囲まれた静かな環境にあり、森林浴と温泉浴を同時に楽しめます。
住所 | 愛知高原国定公園内豊田市加納町馬道通21 |
電話番号 | 0565-45-6690 |
サイトのURL | https://sanageonsen.p-castle.co.jp/ |
鳥取県 関金温泉
関金温泉は、開湯約1,300年の歴史を持つ鳥取県の名湯です。静かな温泉街には昔ながらの旅館が点在し、落ち着いた雰囲気の中で湯治を楽しめます。観光地としても魅力的で、近くには大山や鳥取砂丘などの観光スポットもあり、湯治と旅行を同時に楽しむことが可能です。
住所 | 鳥取県倉吉市関金町関金宿1139 |
電話番号 | 0858-45-2000 |
サイトのURL | https://yumeikan.com/ |
安全にラドンの効果を得たいならラドミス

ラドンは、高濃度で長期間曝露すると健康リスクがある一方、低濃度ではホルミシス効果による生体機能の活性化が期待されます。しかし、温泉地まで通うことが難しい方も多いでしょう。ラドミスは、そのような方でも気軽にホルミシス効果を得られるサービスを提供しています。
ホルミシス効果を手軽に体験できる「ホルミシスルーム」

ラドミスのホルミシスルームについて ホルミシスルームは、ラドンガスを適切な濃度で充満させ、その空間でリラックスしながら吸入することで低線量放射線の刺激を体に与える施設です。温泉地でできるラドン吸入と同様の環境を再現しています。手軽にホルミシス効果を得たい方に人気のサービスです。
自宅で使用できる「ラドン吸入器」も人気

ラドミスのラドン吸入器について ラドン吸入器は、家庭でラドン吸入をおこなえるよう設計された装置で、温泉地まで出かけなくてもホルミシス効果を得られます。装置内部でラドンガスを発生させ、マスクやチューブを介して吸入するものです。日々の生活に取り入れやすく、継続利用しやすいのが特徴です。
まとめ
ラドンは自然界に存在する放射性ガスであり、高濃度で長時間曝露すると、肺がんや白血病などの健康リスクが高まることが報告されています。一方で、温泉や専用施設などで適切に管理された低濃度ラドンを利用する場合、血行促進や免疫機能の向上などのホルミシス効果が期待されます。
国内のラドン温泉は、安全性が確保されており、年間被ばく量も日常生活で受ける自然放射線量の範囲内に収まるため、健康被害が起こることはありません。ラドンの効果を正しく理解し、健康維持や体調管理に役立てましょう。